インサイドインテル 上巻
2002/09/03 記
Intelという会社の怖さと凄さが延々と書かれている。アンディ・グローブという人物は僕のソンケイする人になりそうだ。口の悪さ、攻撃的性格、短気さ、タカ派であると考えて間違いない。まだまだ、Intel操業~8086までなので、あの、Intelの偏執狂っぷりに比べて、Microsoftなどは、全然若造に見える。むしろ青臭いぐらいだ。
この本が出版されたのは1997年。つまり、もう5年も前のほんなのだ。あの苛烈さ、日本人介入者、懐かしのザイログ、今は昔のモトローラ、巨人であり続けるIBM、その他、有象無象の会社達。早く下巻を読みたい。
しかし、こういった業界史の日本企業版は読んだことがない。NEC、東芝、日立、シャープ、いろいろいたと思うんだが。特にNECには強い興味を覚えるのだが、そういう本、ないだろうか?
インサイドインテル 下巻
2002/10/21 記
アンディ(アンドリュー)・グローブの世界。強固にして、精密、それでいて力強く、機敏で、そして……恐ろしい。アンディ著の『オンリー・ザ・パラノイド・サバイブ』や、『ハイ・アウトプット・マネジメント』が読みたくなってくる。
けれども、この本を読んだ上で、ボクはIntel社で決して働きたいとは思わない。確かに彼らはパワフルで、権力を持ち、それらを維持、強化していくのに、なんのためらいも持っていないように思える。ともに歩めば大きな利益が得られることを確信できる。だが、彼らは、強すぎるし、物事を知りすぎているし、なにより貪欲すぎる。これらが真実であるならば、たぶん彼らには誰も勝てないだろう。そしてボクはそんな組織では働きたいとは思わない。もっといい加減で適当な方が良い。
果敢にもIntel社に挑戦する道を選んだ各社に幸運を。そして、もう一つの収穫として、AMD社の、別の意味での恐ろしさも思い知ったわけだが……いやはや。この世が実に残酷なのは語るまでもないが、もうちょっとどうにかならんのかね?(甘僧)